犬のパルボウイルス感染症とは?症状・治療・予防のすべて

今回は、犬の飼い主さんにとって非常に重要な「パルボウイルス感染症(Canine Parvovirus:CPV)」についてご紹介します。
特に子犬を迎えたばかりの方、これから犬を飼おうと思っている方にはぜひ知っておいてほしい内容です。
この感染症は発症すると非常に重篤になりやすく、命を落とすリスクも高い病気です。しかし、正しい知識と対策があれば防ぐことが可能です。愛犬を守るために、ぜひ最後までご覧ください。

パルボウイルス感染症とは?

犬パルボウイルス感染症(CPV)は、主に生後6週~6ヶ月の子犬が重症化しやすいウイルス感染症です。非常に感染力が強く、ウイルスに接触してわずか1~5日ほどの潜伏期間を経て、急激に症状が進行します。早期の対応が間に合わないと、数日で命を落としてしまうことがあるので、日頃から注意が必要です。

感染経路とウイルスの特徴

感染は主に「経口感染(口からウイルスが入ること)」によって起こります。このウイルスの厄介なところは、非常に強い環境耐性を持っていることです。室内や土壌などでも数ヶ月~1年程度生存可能で、通常のアルコールでは効果がなく、「次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)」が有効です。
主な感染経路

  • 感染犬の便や嘔吐物
  • ウイルスが付着した器具、ケージ、床など
  • 人間の靴や衣類に付着したウイルス

感染しやすい犬の特徴

ワクチン未接種や1回だけの接種では免疫が不十分であり、感染リスクが極めて高くなります。

  • ワクチンを1回しか打っていない、または未接種の犬
  • 免疫力がまだ十分でない子犬
  • 他の犬が多く集まる場所へ行ったことがある犬

主な症状

嘔吐と下痢による急激な脱水が命取りになりやすく、症状が現れた時点ですでに重症ということも少なくありません。まれにではありますが、特に若い子犬では心筋炎型という突然死を引き起こすタイプもいます。
感染後の症状

  • 突然の激しい嘔吐
  • 血が混じるような下痢
  • ぐったりして動かない
  • 食欲不振
  • 発熱または体温の低下
  • 白血球数の著しい減少
  • 脱水症状

診断

動物病院では以下のような方法で診断を行います。

  • 問診(ワクチン歴・症状など)
  • 便の迅速検査キットによる抗原チェック
  • 血液検査(白血球数の低下、脱水、炎症マーカーなど)
  • 超音波検査やレントゲンで腸の状態を確認

治療法

犬パルボウイルスには、直接効く特効薬はありません。そのため、症状を抑えながら回復を待つ「対症療法」が中心となります。ここで重要なのは、「早く点滴を始められるか」が予後を大きく左右するということです。

軽症の場合(外来対応可能)

  • 点滴や皮下補液
  • 抗生物質・整腸剤・吐き気止めなどで様子をみる

重症の場合(入院治療)

  • 静脈点滴で水分と電解質の補給
  • 抗生物質で二次感染を防ぐ
  • 制吐剤・止瀉薬
  • (状況によっては)輸血処置

受診の目安

こんなときは、迷わずすぐに動物病院へ連れて行ってください。

  • 子犬でワクチン接種が完了していない
  • 嘔吐・下痢・ぐったりして元気がない
  • 他の犬と接触したあと体調を崩した
  • 血便やにおいの強い下痢がある

予防のポイント

1. ワクチン接種

ワクチン接種は最も効果的な予防法です。早めの接種を心がけてください。特に子犬のうちは中途半端な接種では感染リスクが高いので注意が必要です。

  • 生後6~8週から開始、3回の初回接種
  • 接種後、年1回の追加接種で免疫を維持

2. 感染環境の清掃と消毒

  • ケージや床は「次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)」で消毒
    ※「Meau」は電気分解された次亜塩素酸水であり、中性のためヒトや動物はもちろん、環境的にも安全にご使用いただけます。
  • 早めの排泄物の処理
  • 外出帰宅の際に足を拭く、服を着替えるなどの対策も◎

3. ワクチン完了までは外出・犬同士の接触を控える

特にドッグランやペットショップなど、犬が集まる場所は感染源となる可能性が高いので注意が必要です。

犬パルボウイルスの法制度と流行地域

法制度(日本)

日本では、犬パルボウイルス感染症に関して飼い主に対して犬の予防接種を義務付ける法律はありません。ただし自治体や獣医師の判断によっては犬パルボウイルスの予防接種が義務付けられている場合もあります。これは、犬の予防接種によって狂犬病などの重大な病気の発生を防ぐための措置です。
※狂犬病の予防接種は義務付け(飼い犬の登録と予防接種)

流行地域(国別)

犬パルボウイルス感染症は世界中で見られますが、特に発展途上国や人口密集地域での発生がより顕著です。アフリカ、アジア、ラテンアメリカなどが影響を受けやすい地域とされています。これらの地域では、犬の衛生状態や予防接種の普及率が低く、感染リスクが高まっています。

発生頻度

近年は、予防接種の普及により犬パルボウイルス感染症の発生頻度は減少しています。しかし、未予防の犬や環境の衛生状態が不十分な地域では、まだまだ感染リスクが残っています。

他の動物のパルボウイルス

犬だけでなく、猫や野生動物にもパルボウイルスに関連する病気が存在します。猫の場合は猫パルボウイルス感染症(猫白血病)が知られており、野生動物では狼やキツネなどにもパルボウイルスに関連する病気が見られます。これらの病気は、それぞれの動物種に特有のウイルスによって引き起こされます。これらの病気についても、予防接種や適切な管理が重要です。

おわりに~愛犬を守るために今すぐできること

パルボウイルス感染症は予防が何よりも大切な病気です。症状が現れた場合の迅速な対処はもちろんですが、定期的な予防接種や衛生管理をして、愛犬の健康を守ってくださいね。
大切な愛犬の健康を守るため、できることからしっかり始めていきましょう。

消臭・除菌対策のMeau(エムオー)

Meauは電気分解された次亜塩素酸水です。犬パルボの予防や除菌に是非ご活用ください。
文献:イヌパルボウイルス不活化試験.pdf

※文献中に「アサヒプリテック株式会社」「AP水」という事業者名、商品名が記述されています。
弊社(メディストサニテ株式会社)は、アサヒプリテック株式会社からAP水関連事業の業務移管を受けております。
また業務移管に伴いまして、中性次亜塩素酸水溶液「AP水」の名称を全て「Meau(エムオー)」へと変更しております。
文献中の「AP水」とMeau(エムオー)は同一商品です。

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